資格取得

消防設備士甲種四類|合格までの勉強法【電工から取得が最短ルート】

✔️消防設備士ってどんな資格なの?

✔️消防設備士って就職・転職に役立つの?

✔️消防設備士を取得するためにはどれくらい勉強時間が必要?

✔️消防設備士を取得するための勉強法・体験談を聞きたい

上記の四点を「消防設備士」を取得している運営者が実際の体験談をもとに解説できればと思います。

少しボリュームが多いので目次より欲しい情報を掻い摘むこと推奨。

消防設備士資格

消防設備士ってそもそもどんな資格なの?

警報機

消防設備士とは劇場、デパート、ホテルなどの建物は、その用途、規模、収容人員に応じて屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、自動火災報知設備などの消防用設備等又は特殊消防用設備等の設置が法律により義務づけられており、それらの工事、整備等を行うには、消防設備士の資格が必要です。

甲種と乙種の違い

甲種消防設備士は、消防用設備等又は特殊消防用設備等(特類の資格者のみ)の工事、整備、点検ができます。

乙種消防設備士は消防用設備等の整備、点検を行うことができます。

工事、整備、点検のできる消防用設備等は、免状に記載されている種類になります。

消防設備士は、消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事、整備に関する新しい知識、技能の習得のため、定められた期間内ごとに都道府県知事が行う講習を受けなければなりません。

消防設備は何かあったときに人命に直結するので資格を持った人ではないと工事、整備、点検などの作業ができません。なので「持つ」ことに意味がある資格です。

種別がかなり細かく区分けされており、扱える消防設備が異なります。甲種と乙種の違いは工事ができるかできないかの違いで甲種を持つのがベター。

▶︎【公式】消防試験研究センターはこちら。消防設備士の種別や受験日程、申込方法の確認をすることができます。

甲種四類の扱える設備

・自動火災報知設備

・ガス漏れ火災警報設備

・消防機関へ通報する火災報知設備

・共同住宅用自動火災報知設備

・住戸用自動火災報知設備

・特定小規模施設用自動火災報知設備

・複合型居住施設用自動火災報知設備

上記の通り。警報や報知など知らせる系の設備です。

ちなみに甲種は「工事」ができるので着工届を甲種取得者が提出する必要があったりします。

甲種四類の受験資格

・国家資格などによる受験資格

・学歴による受験資格

国家資格を取得し受験資格を得ることが多いです。

というのも学歴の区分分けがわかりづらく、消防設備士取得を考慮して大学を選ばないのが普通だと思いますので。

①甲種消防設備士

②乙種消防設備士

③技術士

④電気工事士

⑤電気主任技術者

⑥無線従事者

⑦建築士

上記以外にもありますが99%は①〜⑦に当てはまると思います。

「取得する難易度が低い」「消防設備士の科目免除」があるため初学者が勉強を始める場合は電気工事士の資格を先に取得することが効率が良いです。

【第二種電気工事士】合格までの勉強法【実技は部材準備できるかがキモ】電気工事士の資格は独占業務系の資格であり人気があります。運営者の合格までの体験記・勉強法などを記載し、これから電気工事士を取得することを目指す方の参考になればと考えています。...

消防設備士の難易度はどれくらい

ペン

甲種は乙種と比較して製図問題があるのでその分難易度が上がります。

しかし「計算力を問う」「思考のプロセスを論述する」といったタイプの試験ではないので高難易度すぎるというわけでもありません。

「消防設備士」を名乗るために勉強に取り組むやる気がないと絶対不合格になるというバランスの良い試験です。

甲種四類の問題構成

①筆記・・・45問

・消防関係法令(15問)

・基礎的知識(10問)

・消防用設備等の構造・機能・工事・整備(20問)

②実技・・・7問

上記の通り。電気工事取得をしている場合は「基礎的知識 」及び「構造・機能及び工事・整備」のそれぞれの科目中における「電気に関する部分」が免除されます。

 更に、実技試験において甲種第4類を受験する場合は、鑑別等試験の問1が免除。

電気工事士で消防設備士の受験資格を得ると免除がおいしいですね。

甲種四類の合格率

甲種四類 H30 R01
申請者[名] 13,341 12,565
受験者[名] 10,201 9,595
合格者[名] 3,194 3,179
合格率[%] 31.3 33.1

合格率は30%ほど。電気工事士で科目免除が利用できるわりには低いです。

製図問題が難しく合格率の低い要因になっているのかなと。そのため、製図問題をきっちり対策すれば合格は数値ほど難しくありません。

・・・が「対策をしないと合格できない難易度」です。

甲種四類の合格基準

各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上

注意すべき点は「基礎的知識」は10問で問題数自体が少ないこと。そこから電気工事士の一部免除でさらに問題数が減り「各科目毎に40%以上」の条件を満たせなくなる場合があります。

体験談として、乙種を受験する際に科目免除を行いましたが知識問題をど忘れしてしまいリカバリーできず不合格になった経験あり。

このため、「問題数を稼ぐ」という意味合いで科目免除しないのも作戦のひとつです。

消防設備士の受験費用

・甲種・・・5,700円

・乙種・・・3,800円

受験日も1年を通して何度も開催されているので「資格取得したい!思ったら勉強計画を立ててすぐ行動して受験!」ということもできます。都道府県によって開催スケジュールが異なるので確認をすべし。

消防設備士の合格できる参考書

本

「難しい」とされるのは製図問題です。

本試験によく出る! 第4類消防設備士問題集

消防設備士の定番の参考書です。俗にいう工藤本と呼ばれる参考書です。

語呂合わせなどもありますが運営者は自分で語呂合わせを作るのが好きだったので語呂合わせは活用せず、問題集として使用しました。この一冊で筆記試験対策(知識問題)はOKです。

わかりやすい!第4類消防設備士試験

少し知識の量がオーバーしてしまうかもしれませんが一発合格したい方には追加でこちらの本もおすすめです。

表紙の通り「最強の消防設備士攻略本」です。この2冊をやり込めば、かならず筆記試験は合格します。

4類消防設備士 製図試験の完全対策 改訂2版

試験が合格して役目を終えるものではなく、実務を行う際にも参考になる本です。この本単体は製図特化している参考書なので+筆記試験対策の参考書が必要。

「床面積に対してどれだけ感知器を設置する必要があるか」や配線理論・各種用語の定義など分かりやすくまとまった参考書。

個人的には製図問題は参考書無し+独学だとどうやって合格するか糸口が掴めません。

運営者も最初は工藤本だけでかんばっていましたが製図で合格できるビジョンが見えずに追加購入しました。

感覚としては電気工事士の実技対策をせずに実技試験を受験するのと同じです。ちょっと厳しいですよね。時間配分もそうだしなにより手が覚えない。

暗記用:コクヨ キャンパス単語カード中

勉強するスタイルによりますが、記号系の暗記が多かったため、参考書を読み返すだけでは試行回数が足りないと感じ、暗記カードで記号とその説明や紐付けを記載して何度も練習しました。

通信講座って必要?

製図に悩むならアリです。

消防設備士取得までの体験談

消火栓

消防設備士取得までの勉強計画と体験談について深掘りします。

勉強計画:無理せず継続できるように設定

まず勉強計画を立てようと思い自分のスキルを振りかえってみました。

・工事担任者総合種

・電気工事士

工事担任者・電気工事士を取得しており、法規科目がどのような形で勉強すれば良いかということはなんとなく想像ができており、電気分野は免除する方向で決定。

インターネットで「消防設備士 平均勉強時間」を検索すると大体1〜3ヶ月と表示され、1ヶ月で勉強する計画を立てるとカツカツになってしまいました。

「ちょっとしんどいかも」と思い3ヶ月の期間で取得を目指すことに。

勉強時間は1.5h/日×90日=135hくらい。余裕みて150hを目安に勉強時間を確保。

・自宅・・・仕事終わりに30分

・図書館・・・平日仕事終わりは閉館。土日専用

・通勤電車内・・・往復2時間

無理なく勉強するためには休憩も入れたいなあと思いつつ、通勤電車メインで土日は図書館といったスタイルで取り組む予定を立てました。

勉強から1ヶ月目:知識問題をざっくりななめ読み

参考書をもとにざっくりななめ読みして知識の大枠を固めていきます。

理解度は2割ほどでとりあえず参考書を1周するのを優先しました。消防法令や記号を暗記するものが多かったため、自分で語呂合わせを作成するなど工夫して覚えるように。

記号については参考書の読み返しだけではこなす量が足りないと感じたので暗記カードを作成して対策をしました。

1ヶ月目のアウトプット:総勉強時間30h

・参考書をナナメ読みしてとりあえず1周

・記号問題対策に暗記カードの作成

勉強から2ヶ月目:より精度を上げ、現物観察を行う

継続して基礎知識の勉強と過去問に取り組み。

過去問は全体で6割を超え、どの分野も4割以上を得点しなければならないので1問あたりの点数割合が大きいです。

例:50問で100点、60点合格のテストだと20問間違えることができるが20問で100点のテストだと8問しか間違えることができない

出題される分野が自分の苦手な分野が出ると致命的。得意な分野で点数を伸ばすよりいかに失点をしないようにするかを考えながら勉強をしました。

問題集をしていると「この分野は記憶の定着弱いな」「この分野は記憶の定着強いな」というのがわかってくるので弱い部分は参考書を何度も読んで理解&問題集を解いて対策。

また、ショッピングモールなどに備え付けられている消防設備の現物を見て「実際工事するとなるとこんな感じなのか」というイメージをつけてました。

2ヶ月目のアウトプット:総勉強時間40h

・問題集中心で勉強に取り組む

・スキマ時間に暗記カードで1つでも多く記号を覚える

・ショッピングモールで消防設備の現物をみてイメージを持った

勉強から3ヶ月目:製図問題に取り掛かり最後の追い込み

製図を3ヶ月目から勉強開始する。

製図を1〜2ヶ月目に並行して勉強しなかったのは基礎知識がないのに製図をしてもルールがわからないので必要以上に難しく感じることを防ぎたかったという理由があります。

また、筆記対策は引き続き問題集中心で繰り返し解き続けました。

【製図8:問題集2】の割合で学習

しかし、製図の「せ」の字もわからないレベルで苦労しました。

・問題がなにいっているのか理解できない

・理解できても回答するまでの論理の道筋がわからない

特に上記の二点。

そのため、泥臭く解説を見ながらお手本の製図をなぞっていくスタイルでじっくりと取り組むように学習。

直前で追い込みをかけるため、勉強量を増やす方向で計画を修正。通勤時間は増えないので自宅で勉強する時間を増やし、土日は図書館を利用して勉強時間を確保し試験日に備えました。

3ヶ月目のアウトプット:総勉強時間50h

・知識問題は7割〜8割の正答率で本番でも確実合格できるという手応えを持つ

・製図の勉強を開始。何から手をつけていいかわからないのでパターンを掴むまで解説をなぞり続けるようにして勉強

・妻に消防設備の概要や理論を説明しうまく伝えることができるかの練習

試験結果とまとめ

試験日当日までしっかり気を抜かず体調管理を行い試験へ、事前に対策した通り全ての科目で80%ほどの正答率で合格。

勉強計画をしっかり立ててどれくらい勉強したかの進捗を細かく管理していたので「絶対合格できる!」と強く思っていました。

3ヶ月の総勉強時間は30h+40h+50h=120hで当初想定していた勉強時間より少なく取得ができました。

消防設備士は転職・就職に有利になるの?

ネクタイを締める人

単体だと厳しいと思うので+電気と通信で相互補完が必要です。

消防設備士をベースに他の資格を取得

消防設備には電気・通信設備との相関が強く切っても切れない関係があります。設備を動かすためには電気の供給が必要だし、異常を知らせる際には通信機器やケーブルを辿って発報することが多いからです。

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まとめ:消防設備士は150hで取得可能

消防士

・消防設備甲種を受験するためには受験資格が必要。その受験資格は「電気工事士」が手軽で科目免除にもなるので推奨

・参考書を何度も繰り返し行う勉強法でOK。製図の問題が難しいので1ヶ月ほどじっくり対策する時間を確保したほうが良い

・消防設備士取得後は「第一種電気工事士」「工事担任者」などの資格も併せて取得すると相互補完されるので相性が良い。

・種別の異なる消防設備士を受験して全種別コンプリートするも良し

上記の通り。実体験をもとにすると勉強時間150hで十分取得ができるので電気・通信・設備関係の仕事をされている方に参考になれば幸いです。