電気通信主任技術者の資格は過去問を丸暗記すれば合格できるのかという疑問に対して記事を書いています。
結論を先にまとめると過去問だけをやり込んでも合格は結構厳しいです。というのも少し問題の傾向を変えられると途端に太刀打ちができなくなってしまうからです。
そのため、過去問だけではなく、参考書を読むなどして体系的な知識のインプットが必要になります。
過去問をやっても合格できない→過去問をする意味がないという考えではないので注意。過去問を疎かにしても合格できないのも事実です。
こんな知識いまさら必要なの?という問題も出てきたり、過去問を繰り返すことでこの分野の知識は自分は弱いな〜とった傾向を「知る」という意味で過去問をやり込む意義があります。
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過去問だけでなぜ合格できないのか
✔️過去問の出題比率がそんなに高くない3〜4割程度
✔️過去問を解いても事前知識がなければ問題の意味がわからない
✔️過去問だけで勉強していても面白くないから勉強が長続きしない
基本的には過去問はアウトプット目的で使用するものなので、過去問だけだとアウトプットのみの勉強法になってしまいます。
そのため、インプットがなく「なぜ?」というところを考えなくなってしまい丸暗記状態に陥ります。丸暗記だと記憶の定着も悪いので学習効率も良くありません。なにより丸暗記の勉強ってしんどいです。
過去問の出題比率があんまり高くない
電気通信主任技術者の過去問の出題比率は3〜4割であんまり高くありません。そのため、そもそも過去問丸暗記しても40%ほどの正答率で残り20%は自分の知識で解く必要があります。
特に点をとりこぼしやすいのが専門科目で、出題範囲が広い中でこんなこと聞いてくる?なんてのもあります。例えばデータ通信科目では、トラフィックの優先度制御のDiffServやOpenFlowSWとコントローラの違いやリクエストの知識など本当に知識問題として知っていない即解けない問題が多いです。
過去問だけ解いてもそもそも問題の意味がわからない
運営者はこのパターンでした。前提知識がなさすぎる勉強始めの時は用語の意味が基本的にほとんどわかりませんでした。
そんな中で過去問を解いて、解説を読んでも正直意味がわからないという状態で、全然進まないというていたらく。できなさのあまりに焦りまくり。
なので、参考書と並行して勉強することを推奨します。
過去問だけ解いていても面白くない
飽きます。辞書みたいなごっつい過去問を何回も何回も格闘するようになるのですが、だんだんモチベーションがなくなってきます。
特に過去問の意味が理解できずになんかよくわからない用語やもやもやしたまま答えを修行のようにつぶやいて覚える・・・。なんてことになると最悪です。
勉強していて面白くないし、だんだん苦痛になっていき挫折することが多いです。受験料も高いのであとに引けなくなり泥沼化するという感じ。
苦痛になるので勉強を計画的にしなくなる→合格までの絶対的な勉強量が不足→不合格
過去問ってなんの意味があるの?
じゃあ過去問って意味があるの?という疑問がありそうですが意味は多いにあります。
過去問をきっちり取れれば4割ほどは確保できる
過去問と同じ問題が全く出題されないというわけではないので、きっちり勉強していれば4割ほどは押さえることができます。
合格まで残り2割なのでグッと資格取得までのハードルが下がります。
出題される問題の傾向感が掴める
問題の傾向感が掴めるのは強いです。例えば虫食い問題でも、どこが虫食いの出題がされそうか?といったところがなんとなくわかるので、参考書を読む時でも、数字、特定の用語、対象者、範囲などの部分をより意識するといったことです。
傾向感が掴めれば勉強の効率も上がるので合格する可能性が高まります。
過去問の使い方を解説
過去問の必要性について書いたところで次は使い方について紹介しますがコツとしては過去問を勉強の主軸にしないことです。
自分の理解度が低いところを探る
電気通信主任技術者の試験は範囲が広く浅く出題される資格ですので、まずは広い範囲の中で、自分の理解度が低いポイントを見つけることが大切です。
何度も問題を解いてく過程でどうしても覚えが悪い問題が出てくると思います。その問題に対してどうして理解できないんだろう?と考えながら勉強を続けることがおすすめ。
運営者は英語で書かれた用語の覚えが悪く、日本語でわかりやすくしてくれと何度も感じていました。例えば、PCF(Point Coordination Function)とDCF(Distributed Coordination Function)の違いはなにか?といった問題です。
単語がわかればなんとなくわかるかもですが当時は英語力のなさに苦労しました。
わからない知識問題はメモして参考書またはググる
基本的にわからない問題は参考書を開くかググるです。手を抜いてわからない問題を放っておくと大抵その問題や類似問題に泣きをみます。
そういうツメの甘さをこの試験は試しているんじゃないかなと思う時があります。そのため、手を抜かず問題ひとつひとつを丁寧に理解していきましょう。
他人に自分の言葉で説明できるかを意識する
というのも、自分の言葉で他人に説明することは理解していないとできないことなので自分の理解度が一発でわかります。
例えば、VLANは最大どれくらい使用できるか?という問題があったとするとそのVLANの最大数について説明できるかという視点で考えてみます。
VLANはVLANIDによって数を表記しており、そのIDは12bitで構成されています。そのため最大でも2の12乗で4096。しかし、0と4096の2つは予約されており実際には使用することができません。
つまり、答えとしては4096-2=4094が最大数になります。
VLANの用語だけでも、ポートVLANとタグVLANの違いはなに?、VLANとVXLANの違いはなに?といったようにひとつの用語から知識の幅が広がるので記憶の定着がものすごく良いと思っています。
まとめ:過去問+参考書を準備することを推奨
結論は最初に書きましたが、過去問だけでも合格することは絶対不可能というわけではありませんが難易度が高く、中途半端になりやすいです。
そのため、過去問だけではなく、参考書を準備して知識体系を固めてながら勉強を進めていくことを推奨します。
電気通信主任技術者の参考書選びについてはこちらの記事で解説していますので参考にしてください。
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